仮想通貨暴落の対処法と経験談|最大-97%を経験した私が出す結論

仮想通貨が暴落したとき、私は何もできなかった。

2018年、口座に閉じ込められた資産が220万円から14万円になっていく画面を、ただ眺めていた。2022年、利回り目当てでロックしていた仮想通貨が1,000万円から30万円になるのを、また眺めた。-97%。ただ眺めるだけの暴落は、これで2度目だった。

「暴落したらどうすればよかったのか」と、何度も自問した。

答えはシンプルだった。暴落が来る前に、決めておくことしかない。

そして2026年。3度目の暴落で、私は初めてそれを実行できた。

9年の保有歴と2度の大暴落、そして3度目で初めて守り切った経験から学んだ対処法を書く。

仮想通貨が暴落したときにやること

先に答えを言う。暴落中にやることは、持っている銘柄によって変わる。

ビットコインや大型銘柄を持っている場合

  1. 追加でお金を入れない(ナンピン買いをしない)
  2. パニックで売らない
  3. SNSを閉じる

もっとも、この3つが機能するのは、暴落が来る前に準備——売り時のラインと資金の上限を決めておくこと——を終えている人だけだ。準備がなければ、頭でわかっていても手は動かない。2度の暴落で、私はそれを証明してしまった。

草コインを持っている場合

ここが株式投資と決定的に違う点だ。

株であれば、企業が存続する限り株価が戻る可能性はある。しかし草コインは根本的に違う。暴落後に価格が元に戻るプロジェクトは1割にも満たない。9割以上は、そのまま静かに消えていく。

「いつか戻るはず」——その思い込みが、残高を限りなくゼロへと近づけていく。

だから草コインを保有中に暴落が来たとき、「持ち続ける」は正しい選択肢ではない。

ステーブルコイン(USDTなど)かビットコインに転換する。 株にはない、仮想通貨だけの鉄則だ。

私が2022年に経験した-97%は、この鉄則を知らずに草コインを抱え続けた結果だった。草コインの長期保有は、絶対におすすめしない。

経験談:2度の暴落で、私は動けなかった

対処法を語る資格があるとすれば、それは私が2度とも失敗しているからだ。

2018年:初めての暴落

2017年末、私は20万円でXRP(リップル)を買った。相場は連日上がり続け、年明けには含み益が200万円を超えていた。

「上がりすぎて売るに売れない。今売ったら損した気分になる。」

売り時を決めないまま、2018年1月下旬を迎えた。コインチェックがハッキングされ、580億円相当の仮想通貨が不正流出した。出金も取引もできなくなった口座の中で、220万円は溶けていった。ロックが解除されたとき、残っていたのは14万円だった。

→ この時の話は[2018年ビットコイン暴落の記事]に詳しく書いた。

2022年:2度目の暴落

2020年秋、草コインで再び勝負した。元本80万円が、2021年のピーク時には1,000万円を超えた。

「あの時と違って、今回はうまく逃げられるはず。」

2018年を生き延びた経験が、根拠のない自信に変わっていた。2022年、FTXが突然破綻した。よりによって、私の仮想通貨は利回り目当てのロック期間中だった。また動けなかった。1,000万円は幻と消え、口座に残ったのは30万円だった。

→ この時の話は[2022年FTX破綻の記事]に詳しく書いた。

2度の失敗に共通していたのは、次の2つだ。

「いつ売るか」を決めていなかった。 暴落が来たとき、売りたくても売れない状態にしていた。

対処法を知らなかったから負けたのではない。対処できる状態を、自分で潰していたのだ。

2026年:3度目の暴落——今回は、初めて備えていた

そして2026年、3度目の暴落が来た。ビットコインは最高値の約12.5万ドルから半値近くまで下げ、アルトコインはさらに深く沈んだ。

だが今回は、過去2回と違った。

2025年9月末、私は保有していたXRP・SUI・イーサリアムなどを売却し、ビットコインに資産を寄せる判断をした。暴落が来る前に、である。

結果はこうだ。2026年7月時点で、ビットコインの下落率は最高値から約50%。一方、イーサリアムは約60%、XRPは約68%、SUIに至っては約85%下げた。もしアルトコインのまま持ち続けていたら、資産はさらに深く削られていた。同じ100万円なら、手元に残るのは50万円か30万円か。この差は大きい。

もちろん、全部を当てたわけではない。売却した銘柄の中には、その後に最高値を更新したものもある。それでも後悔はない。目的は全銘柄を当てることではなく、致命傷を避けることだからだ。

周囲の草コインが90%近く暴落していく中、私は今回、初めて落ち着いて相場を見ていられた。9年かけて、ようやく「備えてから暴落を迎える」ことができた。

暴落で退場する人がやっていること3つ

私がやってしまったことを、そのまま裏返して書く。

1. 資産の大半をロック期間がある商品に預ける

年利数%の利回りに惹かれて、保有する仮想通貨のほとんどをロック付きの運用に預けてしまう。私は2022年、1,000万円分の草コインをこれで固めていた。暴落が始まっても、売ることも別の銘柄に逃がすこともできない。ロックに預けていいのは保有量の一部だけだ。残りは、いつでも売却できる状態に置いておく。

2. インフルエンサーの相場観を自分の判断にする

2018年、私は「秒速で1億を稼ぐ男」と呼ばれたY氏のツイッターを相場判断の軸にしていた。彼はピーク付近でひっそり売り抜け、フォロワーだけが残された。

「お前、まだ大丈夫やって言ってたやないか。いつの間に一人で売り抜けてんねん。」

心の中でそう叫んだが、後の祭りだった。インフルエンサーがいつ逃げるかは、誰にもわからない。

3. 含み益を「すでに自分のお金」と思い込む

20万円が220万円になっても、売るまでは画面の数字に過ぎない。「200万円儲かった」という感覚が、売り時の判断を狂わせる。含み益は常に「まだ手にしていないもの」として見る。

暴落が来る前に決めておくこと3つ

暴落への対処は、暴落が来る前に終わっている。買う前に、この3つを決める。

1. 出口を先に決める

「いくらになったら利確するか」「いくらまで下がったら損切りするか」を、買う前に設定する。この2本の線がなければ、暴落が来たとき判断の拠り所が何もない。私は2度とも、この線を引かずに戦場へ入った。

2. 余剰資金だけで運用する

なくなっても生活が壊れない金額だけを入れる。生活費や教育費が混ざっていると、暴落時に精神的に追い詰められ、最悪のタイミングで売る判断をしてしまう。

3. 全資産に占める比率の上限を決める

私は今、仮想通貨を全資産の5〜10%未満に抑えている。どれだけ相場が上がっても、この比率を超えた分は利確する。この枠さえ守れば、一度の暴落で致命傷を負うことはない。

それでも私が仮想通貨を持ち続ける理由

2度の大暴落を経験してなお、私はビットコインを持ち続けている。

米国政府が国家準備金として保有を発表し、ブラックロックをはじめとする機関投資家がETFを通じて買い入れている。草コインとは根本的に別物だ。デジタルゴールドとして、全資産の5〜10%未満だけ持ち続けることにした。

ただし、資産の核はNISA×オルカンだ。仮想通貨は「上振れに賭ける小さな枠」に過ぎない。この結論に至るまでの話は[遠回りの末に気づいた。急がば回れ、これが私の結論だ]に書いた。

まとめ:暴落が来てからでは遅い

  • 大型銘柄なら、慌てて動かない。草コインなら、ステーブルコインかビットコインへ転換する
  • 出口(利確ライン・損切りライン)は買う前に決める
  • 余剰資金だけで、全資産の比率上限を守って運用する

この3つを守るだけで、私が2度経験した「ただ眺めることしかできない」状況は避けられる。実際、3度目の暴落で私を守ったのは、この3つだけだった。

これから少額で始める人も、草コインを手放してビットコインに切り替える人も、拠点になるのは国内取引所だ。

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