夢見た1000万円。そして2022年、また全てを失った
2020年の秋、私はついに動いた。
じわじわと上昇を続けるビットコインを眺めながら、「またいつか下がるやろ」と静観していた私が、ようやく資金を入れることを決めた。ただ、ビットコインそのものは買わなかった。2020年末の時点ですでに300万円に迫る勢いだったため、手が出しにくかった。そこで目を向けたのが、アルトコイン(ビットコイン以外の仮想通貨銘柄)——中でも、ギャンブル要素の強い「草コイン」と呼ばれる銘柄群だった。
草コインの爆発力は凄まじかった。
追加投入を重ねながら積み上げた元本80万円が、2021年のピーク時には1,000万円を超えていた。「このまま数年後には1億円の大台も射程圏内か。」心の中で完全に浮かれていた。
しかしその頃、SNS上に冷静な声があった。「この相場から全員が含み益を持ち帰れるわけではない。この熱狂に踊らされるな。」
読んだ瞬間、どこかで引っかかる違和感を覚えた。今でも覚えている。しかし2018年の暴落を生き延びた私には、根拠のない楽観があった。「あの時と違って、今回はうまく逃げられるはず。」その感覚が、違和感を押し流してしまった。
2021年末、ビットコインは700万円を超える最高値をつけていた。しかし翌2022年に入ると、相場は下落に転じた。2022年、大手仮想通貨取引所のFTXが突然破綻した。あっという間に市場が崩れた。2018年の光景が、4年越しに繰り返された。
そして、また同じことが起きた。
私が保有していた仮想通貨は、よりによってロック期間中だった。利回り目当てで預け入れていたのだ。少しでも増やそうと小賢しいことをしていた結果がこれだった。悪夢は繰り返す。出金も売却もできない。2018年と同様、ただ暴落を眺めることしかできなかった。元本80万円から積み上げた1,000万円は幻と消え、口座に残ったのは30万円だった。-97%の大暴落。
2018年のあの経験が私を慢心させた。過去の失敗は、私を賢くするどころか、より無防備にしていたのだ。
次の記事では、2度の大暴落を経て、私がようやく気づいたことを話す。

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